共同研究パートナー募集
慶應義塾大学医学部眼科学教室

共同研究 慶應大学×U-Factor

OVERVIEW

研究の背景

近年、パソコンやスマートフォンなどの長時間利用により、目の乾きや疲れを感じる人が増えてきており、原因として、ドライアイの可能性が指摘されています。細かい点状の傷が目の表面に広がるため、光が錯乱しまぶしさを感じたり、目が乾き、モノがかすんで見えたりします。日本では、2,200万人がドライアイと考えられています(Uchino M, et al. Am J Ophthalmol, 2013)。

また、緑内障は日本において視覚障害の原因において常に上位を占める疾患であり、高齢化社会において社会的にも重要な疾患です。大規模疫学調査では40歳以上の日本人における緑内障の有病率は約20人に一人(5%)と報告されました。緑内障は視神経と呼ばれる脳に光刺激を伝達する役割を担う神経に障害がおこり、症状として視野の障害が生じます (Suzuki Y, et al. Ophthalmology 2006)。

 

本研究では、U-Fator®液を用いて、これらの疾患に対する効果検証を行う共同研究を行います。

TIMELINE

幹細胞培養上清液を用いた眼科疾患の基礎研究を開始

本共同研究では、U-Factor取締役で幹細胞培養上清液研究の第一人者である、名古屋大学大学院医学研究科の上田実名誉教授が開発した乳歯由来の歯髄幹細胞培養上清液を使用します。U-Factorで研究開発した幹細胞培養上清液を慶應義塾大学医学部眼科学教室に提供し、ドライアイなどの眼科系疾患の治療に関する様々な基礎研究を行っていく予定です。乳歯由来の幹細胞培養上清液は、脂肪や骨髄などの他の間葉系由来の幹細胞培養上清液に比べて成長因子をより豊富に含んでおり、体内の幹細胞を活性化させる効果が期待できます。

U-Factor
  • 研究に必要な費用や幹細胞培養上清液の提供
慶應義塾大学医学部眼科学教室
  • 研究テーマの検討や設定
  • 研究の実務運用

慶應大と共同でドライアイ治療薬特許出願

2022年2月から始めた共同研究において、ドライアイなどの眼科系疾患の治療剤・予防剤となりえる液剤に関する発明を致しました。社会の高齢化、IT化を背景に、ドライアイの有病率は年々増加し、その有病率は本邦において男性で17%、女性で30%に及ぶと報告されています(A Hanyuda, et al. Ocul. Surf. 2021)。モデル動物を使った実験で、乳歯由来歯髄幹細胞培養上清の涙液量保持効果、角膜上皮障害抑制効果、眼表面の炎症抑制効果が確認され、ドライアイに対する治療・予防剤として特許を出願致しました。

発明の名称
  • ドライアイの治療剤又は予防剤
出願人
  • 株式会社U-Factor、慶應義塾
発明者
  • 舒 宇静、堀 圭吾(以上、当社)
  • 佐藤 真理、清水 映輔、小川 葉子、根岸 一乃(以上、慶應義塾)
出願番号
  • 特願2023-121228
出願日
  • 2023年7月26日

緑内障に関する共同研究契約を締結

本共同研究では、U-Factor®液を使用し、慶應義塾大学医学部眼科学教室に提供し、緑内障に関する様々な基礎実験を行う計画です。ドライアイの共同研究で得た様々な知見や実験結果を基に、上述の通り、有効な治療薬が存在しない緑内障にしてU-Factor®液の有効性を検証します。数年後には、特許出願して行きます。

U-Factor
  • 研究に必要な費用や幹細胞培養上清液の提供
慶應義塾大学医学部眼科学教室
  • 研究テーマの検討や設定
  • 研究の実務運用